空き家対策特別措置法に基づく自治体の立入り調査

2014年(平成26年)に公布された空き家に関する法律「空き家対策特別措置法」では、空き家の管理は所有者に第一義的な責務があるとする一方、自治体にも周辺住民の生活環境を守る責務があるとしています。またこの法律では、立ち入り調査を自治体が実態を把握する手段として認めています。今回はその立ち入り調査の具体的な内容について紹介したいと思います。

空き家の法律|空き家の立入り調査対象と目的

「空家等対策の推進に関する特別措置法(以下、空き家対策特別措置法)」で認められる自治体の立ち入り調査は、外見上周辺住民へ悪影響を及ぼす危険性があると判断される空き家に対して行われます。このことについては『「特定空き家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)』において詳しく定められており、状況を正確に把握する為の手段として自治体の立ち入り調査が許可されています。
この調査結果次第で、調査対象の空き家が下記条件に当てはまる「特定空家」に該当するか判断されます。

特定空き家に該当する条件
● そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
● そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
● 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
● その他周辺環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

空き家の法律|空き家の調査手順と関係条項

上述のガイドラインでは、空き家の立ち入り調査を実施にするにあたり、細かく手順や関係する条項が決められています。空き家の所有者に関係する主なものは下記3点です。

1. 空き家所有者に対する立入調査の事前通知
空き家と思われる場所に立入調査を実施する場合は、調査予定日の5日前までに自治体から所有者に通知することを前提としています。ただし、所有者に通知することが困難は場合は不要とされています。

2. 空き家所有者が立入調査を拒否した場合の罰則
空き家対策特別措置法の第16条では、所有者が空き家の立入調査を拒否したり妨げるような行為をしたものは20万円以下の罰金が科されることも明記されている為、所有者は調査の実施が決まった場合には素直に受け入れることが賢明です。

3. 空き家と思われる場所に人が住んでいた場合
立入調査を実施する目的で建物内に入ったところ、人が住んでいるなど空き家ではないと判断された場合は、その建物は特定空き家に該当しないこととなります。空き家対策特別措置法では、空き家の定義は「だれも居住していない状態が1年間続いた状態にある家屋のこと」とされていることからも妥当な判断といえます。

空き家の法律|空き家の調査結果と活用

空き家の調査結果はデータベース化され、自治体の関係組織間で情報共有されます。「空き家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針」では、空き家等の所在地を一覧や地図にして常に状況共有できる環境づくりを定めるなど、具体例が細かく決められています。

この背景には、自治体による継続的な空き家状況の把握と所有者への改善フォローが法律によって義務付けられていることに加えて、固定資産税などに適用される住宅用地特例の排除による税金面での税額変更について、関係部署の対応がスムーズに行われることを目的としていることが挙げられます(自治体から特定空き家に認定され、管理について勧告を受けた空き家は、固定資産税および都市計画税の住宅用地特例の対象外となり、負担する税金が増えます)。

また、空き家対策特別措置法では自治体の調査結果により特定空家に区分された空き家の所有者に対し、自治体による積極的な管理改善を求める措置がなされることが求められています。

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