空き家活用の課題 |中古住宅市場の現状や課題と活性化への取り組み

空き家となってしまった中古住宅を活用していくために、最近では空き家バンクなど、官民問わず様々なところで活動が行われています。日本経済の一端を担う、中古住宅市場の現在の状況や課題、活性化に向けた取り組みなどをご紹介していきます。

空き家中古住宅市場の状況

まずは中古住宅市場の現状について見ていきましょう。
国土交通省がまとめた「既存住宅の流通促進・活用」データによると、2013年(平成25年)の時点では、新築住宅と中古住宅を合わせた全住宅流通量に占める中古住宅の割合は、たった14.7%と言われています。これは欧米諸国と比較しても極端に低い数字で、アメリカでは約90%、イギリスやフランスでも60%~80%となっており、いかに日本の中古流通市場規模が小さく、活発ではないかがわかるかと思います。
一方で、少子高齢化による空き家の増加も相まって、中古住宅市場はますます成長してくのではないでしょうか。

空き家中古住宅市場の課題(中古住宅の建物評価方法)

中古住宅市場は、やはり根強い新築志向が中古住宅の取引を抑えているという傾向が無きにしもあらず、結果として中古住宅に対する市場の評価が低くなっているという部分もあるようです。

最近ではリフォームやリノベーションを行い、新築と変わらない魅力を持つ中古住宅もたくさんありますが、旧来の減価額をベースにした原価法や、類似物件の取引事例から対象物件の価値を割り出す取引事例比較法などの建物評価方法では、こうした実情をカバーする建物価格は割り出せません。木造住宅の場合、築年数20年程度で市場価値がゼロとみなされる取引慣習があるとも言われています。

そこで国土交通省では、2014年(平成26年)3月に「中古戸建て住宅に係る建物評価の改善に向けた指針」を作成し、建物評価の改善のあり方について問い直しを行っています。
ここで新たに「使用価値」という概念を示し、
①人が居住するという住宅本来の機能に着目した価値(使用価値)を評価の対象とする
②個別の住宅の状態に応じて使用価値を把握し減価修正を行う
という2点を指針としています。また、耐用年数の考え方を合理的なものに変え、リフォームに伴う価値の回復・向上を価格に反映させるべきとの見解を示しています。

空き家中古市場流通の活性化に向けた取り組み

人口が急速に減り、かつ高齢化が加速していく日本社会において、中古市場流通の活性化は不可欠であり、官民一体となった取り組みが求められています。
政府は2006年(平成18年)に住生活基本法を制定後、5年後の2011年(平成23年)に住生活基本計画を見直し、中古住宅市場の活性化を図っています。日本に約5200万戸ある住宅ストックを活用し、空き家問題に対処をしていかないと、持続可能な都市を作っていくことができないと考えられています。

そうした意図とは裏腹に、空き家の問題は個人的な事情を含むため、コントロールしにくいものです。こうした国がカバーできない部分を、どのようにテコ入れできるかが民間企業の課題と言えるでしょう。

現在は、空き家の所有者は売りたくても売れない、買い手からすれば手持ちの資金では手が出せない、といった悩みを抱えています。需要と供給を考えればこうした機能不全の解消が喫緊の課題となります。先ほど上げた「使用価値」による建物の評価方法は、中古市場流通の活性化に向けた重要な取り組みの一つになります。

今後、中古住宅市場が活性化していく中で、空き家を持つ方がどのように情報を集め、あるいは新しい制度を利用し、保有する不動産を活かしていくかが、空き家活用のカギになっていくでしょう。

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