空き家の解体|工事費用の相場と補助金の申請

空き家を放っておくことはできないと分かってはいるものの、どう対策すればよいか頭を悩ませている所有者も多いことでしょう。今回は空き家対策の一つとして解体について紹介したいと思います。老朽化した危険な状態にあるような空き家は売却することも賃貸に出すことも難しい場合がほとんどです。費用はかかりますが、解体工事で危険な空き家を撤去し、管理責任から解放されることは一考の価値があります。また空き家を解体・撤去し土地だけにすると景観がよくなり、土地を売却しやすくなるというメリットもあります。空き家を解体する場合、自治体から補助金が出る場合もあるため、検討してみてはいかがでしょうか。

空き家の解体撤去工事費用の相場

空き家の解体・撤去に要する費用は、基本的に単価×坪数で計算されます。坪単価は建物の構造(木材・鉄骨・鉄筋コンクリートなど)や地域によって異なるといわれています。またこの解体費用以外に発生する費用としては、主に次のようなものが挙げられます。
● 空き家に残した荷物の処理費用
● ガードマンの人件費
● 足場・養生費用
● 重機回送費用(大型クレーンなど)
● 市町村への申請費用(道路使用料など)

その他、庭や車庫の有無やアスベストを使用した木材の使用・不使用などによっても費用は変動するようです。見積を依頼する場合には、複数の解体業者に問い合わせましょう。複数の見積もりを比較検討することで価格交渉がしやすくなるだけでなく、ある業者の見積もりには含まれていて、一方の業者の見積もりに含まれていない費用などがある場合、それらの費用を確認することで見えない見積外の費用を未然に防ぐこともできるというメリットがあります。

空き家の解体撤去工事の注意点

空き家の解体・撤去工事を業者へ依頼する場合に気を付けたいポイントがいくつかあります。業者へ確認するポイントと、依頼主である空き家の所有者が事前に準備したいポイントに分けてご説明します。

【解体工事業者について】
● 依頼する解体工事業者が損害賠償保険に加入しているか確認する
解体は危険を伴う作業のため、保険の加入は必須です。依頼先の業者が保険に加入しているか事前に確認しましょう。

● 依頼する解体工事業者が認可されている業者か確認する
解体工事を行うには都道府県から認可されている必要があります。


【空き家所有者の準備について】
● 解体予定の空き家の名義が被相続人から変更されている
被相続人の名義のままでは解体工事を行うことができないといわれています。また名義変更の場合、相続人間でもめることもある為、事前に手続きを済ませておきましょう。

● 余裕のあるスケジュールで見積を依頼する
解体工事は数日かかります。そのため、余裕のあるスケジュールで解体工事業者へ依頼する必要があります。急ぎの場合は足元を見られ、高額な見積を提示されるリスクもあるため、計画的に進めることが大切です。

● 解体撤去工事中に起こったトラブルの対処法について確認しておく
解体撤去工事中には万一のことが起こらないとも言い切れません。例えば隣家の塀を壊してしまった場合の賠償や対処法など念のため確認しておきましょう。

● 近隣へのあいさつ
解体撤去工事中は騒音や振動などの問題が起きやすく、また近くの道を防いでしまうこともあります。さらに、工事自体が数日間にわたる為、周辺住民のみなさんには事前と事後に挨拶と説明をしておくことがトラブルを防ぐカギとなります。

空き家の解体撤去工事費用への補助金の適用

空き家の解体撤去工事を業者へ依頼する場合にぜひ確認したいのが補助金の有無です。自治体によっては、解体費用に対して補助金が出る場合があります。満たすべき条件を確認する上でも、各自治体の相談窓口へ問い合わせてみましょう。

空家の解体撤去工事は、一生のうちに何度も経験するものではない為、分からないことも多くあります。工事に関する疑問点は解体業者に確認し、その対応によって安心して依頼できる業者を選ぶのも一つの方法といえます。


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専門家のコメント

酒井 一謹 株式会社サンライズ 代表取締役
一般社団法人 相続ファシリテーター協会 東京支部 支部長

空き家解体費用の中で、追加費用が発生する可能性があるものとして、地中埋設物の撤去費用が挙げられます。地中埋設物とは、建物の下に埋まっている瓦礫等を指し、私の経験上、20件に1件程度の高い割合で発生しています。地中埋設物が発生する主な原因として、以前の工事で発生した瓦礫や壊した基礎等の放置が挙げられます。また、地中埋設物の有無については、実際に解体工事を行わないとわからない上、見積とは別途で10万円程度の地中埋設物撤去費用が発生するため、売主と買主で揉めてしまうことがあります。地中埋設物に関する揉め事を避けるためには、解体工事前に、地中埋設物が出てきた場合の責任について、協議することが効果的です。不動産売買において、本来であれば、売主が瑕疵担保責任として地中埋設物の責任を持つことが契約内容に含まれていますが、契約に盛り込まれていない場合もあるため、注意が必要です。
自治体による解体工事費用への補助金・助成金については、一旦解体工事が始まってしまうと補助金がもらえなくなってしまいます。そのため、解体を実施すると決まった時点で、自分で自治体に問い合わせる、もしくは弊社のような解体業者では補助金に関するアドバイスも行っているため、解体業者に相談してみるのもよいでしょう。

酒井 一謹 株式会社サンライズ 代表取締役
一般社団法人 相続ファシリテーター協会 東京支部 支部長

1980年、神奈川県生まれ。生家は不動産業を手がけ、幼少の頃から建築を身近に感じて育った。建築専門学校で学んだ後、清水建設に就職し、現場監督として従事。その後、日神不動産に移り、多くの経験と人脈を培った後、家業を継いで、解体工事・残置物撤去・遺品整理を生業とする株式会社サンライズを法人化。壊すことは必ずしも“終わり”ではない、“始まり”のために“壊す”という持論の元、『クレームのない解体工事』をモットーに、年間200~300件、計1500件以上の解体工事を手掛ける。一般社団法人相続ファシリテーター協会東京支部長を兼務し、同協会が行うセミナーにて、解体業者だからこそ知り得る、空き家解体に関する講演やアドバイスを行う。

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