老朽化した危険な空き家の行政執行による解体とは?

空き家の所有者が知っておきたい法律の一つに、「空家等対策の推進に関する特別措置法」があります。この法律では老朽化した空き家など、そのまま放置していては周辺住民に悪影響を及ぼすと認定された危険な空き家に対して、自治体による改善対策の行政代執行を認めています。場合によっては空き家の解体撤去があり得るだけでなく、行政代執行に要した費用は所有者に負担義務がある為、空き家の所有者は十分に気を付ける必要があります。

空き家の解体|老朽化した空き家は危険!

老朽化した空き家はなぜ危険と判断されるのでしょうか。それは次のような理由の為といわれています。
● 老朽化した木材が飛散し、人的・物的被害を生じさせる可能性がある
● 老朽化した空き家は大型地震などの発生により倒壊し、近隣住民に被害を及ぼす可能性がある
● 放火の対象となりやすい
● 不審者が住み着きやすく、地域の治安が悪化する可能性がある

このように、老朽化した空き家は単に地域の景観を悪くするだけでなく、危険を生じさせることがあります。そのため空き家の所有者には、適切な対策を講じて管理することが既述の「空家等対策の推進に関する特別措置法(以下、空き家対策特別措置法)」で定められており、対策がなされない場合には、自治体による解体撤去もやむを得ないとされているのです。

空き家が解体撤去されるまでの手順

老朽化した空き家はある日突然解体撤去されるわけではありません。「空き家対策特別措置法」に基づき、まずは状況確認のため自治体による空き家の立入調査が実施されます。その後次のような状態にあると判断された空き家は「特定空家」に認定されます。

【特定空家に認定される条件】
● そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態
● 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
● その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

特定空き家に認定された空き家の所有者に対して自治体がとる対策は次のとおりです。
1. 適切な管理を行うよう、指導又は助言する
2. (1.の後に改善が見られない場合)勧告する
3. (2.の後に改善が見られない場合)命令する
4. (3.の後に改善が見られない場合)市町村による代執行
ここでいう、適切な管理が解体撤去の場合は、代執行により空き家の解体が行われることになります。

なお、代執行以前に2.の勧告を受けた段階で固定資産税に適用される「住宅用地特例」が対象外となり、固定資産税の支払い額が最大6倍にもなります。さらに3.の命令に応じなかった場合は最大50万円以下の罰金が科されるため、所有者は空き家を放置して得することはひとつもありません。

空き家の解体撤去工事の費用 負担するのは所有者

「空き家対策特別措置法」では、自治体による代執行がなされた場合、その費用は所有者に支払い義務が生じるとで定められています。解体撤去工事費用ももちろん対象となります。自治体は所有者に対して、費用と納期日を記した文書を発行し、空き家の所有者が支払いに応じない場合には、税金の滞納と同様に考えられ、資産を差し押さえられることもあるようなので注意が必要です。
また、この行政代執行に注意が必要な点がもう1点あります。それは、所有者が不明でも周辺住民にとって危険と判断された空き家も解体撤去の対象となるということです。空き家の所有者になっている可能性が少しでもあるようでしたら念のため確認することをオススメします。
自治体は、解体撤去費用の支払い義務者が判明次第、その義務者に費用を請求することが認められています。また費用の支払いに応じない場合は、民事裁判を起こすことも認められているため、空き家の所有者はこのような事態にならないよう対策を講じることが求められます。

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